2.ロープ加工の技能検定について

ロープ加工の技能検定は、特級、単一等級及び3級はなく、1級と2級のみです。

1)受検資格

  1級 2級
実務経験のみの場合 7年以上
又は2級合格後2年以上
2年以上

ロープ加工に関して職業訓練を受けた人や高校・大学などで学科を受けた人に対しては、上記年数よりその程度によって短縮されます。
詳細については、各都道府県の職業能力開発協会に問い合わせてください。

2)学科試験内容

1. ロープ一般

 a. ロープの種類、特徴及び用途
 b. ロープの機械的性質及び特性
 c. ロープの取扱い及び使用条件
 d. ロープの保守及び検査の方法

2. ロープ加工法

 a. ロープ加工に使用する機械・器工具の種類及び使用方法
 b. ロープ加工の種類及び方法
 c. ロープ加工品の種類及び特徴
 d. 品質管理

3. 材料

 a. ロープ用材料の種類、性質及び用途
 b. 加工用材料の種類、特徴及び用途
 c. ロープ及びロープ用材料に関する日本工業規格

4. 関係法規

 建築基準法関係法令    
 道路運送車両法関係法令   のうちロープに関する部分
 船舶安全法関係法令  

5. 安全衛生

 安全衛生に関する詳細な知識(労働安全衛生法関係法令を含む)

【注】ロープには繊維ロープも含まれる。

【参考】最近の学科試験問題は、1級、2級ともに真偽法問題が25問、四肢択一法問題が25問である。

  真偽法:○×をつける。
四肢択一法:4つの中から正解のものを1つ選ぶ。

3)実技試験の内容(ロープ加工技能士の有すべき技能)

区分
1級
2級
作業指示書の作成
次に掲げる作業指示書の作成ができること。
ロープの選定
長さの指示
作業手順
概略図
注意事項
終了時期(納期)
次に掲げる作業指示書の作成ができること。
ロープの選定
長さの指示
作業手順
概略図
注意事項
終了時期(納期)
現寸図の作成
ロープ加工の現寸図の作成ができること。

不要

実技
次に掲げるロープ加工作業ができること。
アイスプライス
ショートスプライス
ロングスプライス
グロメット加工
ベケット加工
合金(又はソケット)止め
クリップ(グリップ)止め
コッタ止め
クランプ止め
もっこ及びネット
上記加工方法を組合せ応用したロープ加工
次に掲げるロープ加工作業ができること。
アイスプライス
ショートスプライス
ロングスプライス
クリップ(グリップ)止め
コッタ止め
クランプ止め
上記加工方法を組合せ応用したロープ加工
積算
仕様書、指示図等により積算ができること。 不要

【参考】
実技試験問題の概要(最近の例)
ロープ加工作業1級
ワイヤもっこの現寸図を作成して、ワイヤもっこを製作する。
試験時間 4時間(標準時間 3時間30分)

ロープ加工作業2級
課題1 ワイヤロープにより、玉掛索を製作する。
課題2 ワイヤロープにより、ショートスプライスによるエンドレス索を製作する。
試験時間 2時間35分(標準時間 2時間20分)

4)技能試験の実施

技能検定は、前期と後期の2期に分かれていますが、ロープ加工の検定は後期に実施されます。
都道府県ごとの日程は毎年9月に発表され、10月上旬に願書が締め切られます。
技能検定は、実技試験と学科試験とによって行われ、実技試験は、11月末から翌年2月中旬までの間の各都道府県で定められた日に、学科試験は、翌年1月末~2月初めの定められた日に全国一斉に実施されます。
合格発表は3月中旬で、実技試験と学科試験の両方に合格すれば、合格証書とバッジが交付されます。
もし、一方だけの合格(例えば、学科試験だけ合格)の場合は、次回からの受検で不合格だった方(例えば、実技試験)のみ受検することになります。

合格証書

What's New

 

お問合わせはこちらから

 

 

全日本ロープ加工組合連合会
〒551-0012
大阪府大阪市大正区平尾4-3-5 205号
TEL 06-6648-8780
FAX 06-6648-8781
rope-kako@oregano.ocn.ne.jp